Wolfgang Amadeus Mozart・Requiem
新型コロナウイルスのせいではないけれどなんか世紀末を感じる最近の状況です。
モーツァルトって不協和音もあるけれど基本明るい曲が多い。
ですから最初にこのレクイエムを聴いた時は、え?これがモーツァルト?って信じることすらできませんでした。
フォーレその他数あるレクイエムの中で心をえぐられるのは、どう考えてもこのモーツァルトのレクイエムに尽きるんです。
この未完成の最後の曲は弟子に完成までその構造を指示しています。
これはモーツァルトが自らこの世を去っていく同時進行の遺言書。
かのアインシュタインですら、死とはモーツァルトを聴けなくなることだ。と語っている。
若い合唱陣に命の切なさを存分にうたわせ、止まりそうなほどのテンポをオーケストラに要求したベームの求心力に頭が下がる思いがいたします。
ベームの演奏でなくてもいい。何回も何回もモーツァルトのレクイエムは聴くべし。そう思います。
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