My Time will come. ( Meine Zeit wird kommen.)

外出自粛の折、広汎な空間へ誘ってくれるマーラーの音楽に身を委ねるのもいい。

マーラーの交響曲は歌曲と呼応する関係があると世の評論家は語っています。

作曲家自身はそう思ったかは知りませんが、個人的には関連はあると思います。

特に1952年、英DECCAがワルターをCBSからお借り!して録音した「大地の歌」は交響曲でありながらアルトとテノール独唱が楽章ごとに交互に出てきます。これなどは大編成オーケストラによる歌曲とも思えます。しかし、デッカのモノーラルながら、ステレオ的立体感を存分に思わせる当時のffrr録音方式の優秀性を思います。

DECCAとは別に、戦後になってからウイーンフィルを客演したCBSによるワルターのモノーラルですが、貴重なモーツァルトとマーラーの録音が発売され、聴き直して、オーケストラと指揮者の信頼関係の意味深さを痛感します。モーツアルトはニューヨークフィルやコロンビア交響楽団とのアメリカ録音も優秀ですが、故郷をどっぷり見せるモーツァルトに唸ってしまいました。

マーラーといえば、クレンペラーの録音も私には欠かせません。ぐっと世界が広がりを見せる演奏で、ワルターと正反対の演奏だけれど、どちらも間違いなくマーラーです。

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