Ludwig van Beethoven: Hans Schmidt=Isserstedt

英国DECCA社がベートホーフェンの交響曲全集を録音した最初の記念すべき録音は、なんと、ハンス シュミット・イッセルシュテット指揮 ウィーンフィルの組み合わせ。

イッセルシュテットといえば、バックハウスとウィーンフィルの組み合わせで録音したエンペラー。これを高校生で最初に聴いた時、イッセルシュテットっていう指揮者を覚えました。

イッセルシュテットは1900年ベルリン生まれ。苗字がシュミット=イッセルシュテットとダブルになっていますが、父方の苗字がシュミット。母方がイッセルシュテット。ベルリンのビール醸造メーカーに生まれ、あまりにもシュミットの名前が多いので、母方のイッセルシュテット名乗ったと聞きました。で、ハンスさん、音楽好きの両親に恵まれてバイオリンを学び指揮者の世界へ。

今聴いても、堂々とした1960年代の格調高い瑞々しさをも伴うDECCAによるウィーンフィルの名録音です。実際、イッセルシュテットとウィーンフィルは録音セッション以外に出会うシーンはなかったそうですが、オーケストラが指揮者に敬意を抱いている様子は録音からも見えるような気がしてなりません。ウィーンフィルとイッセルシュテットの共演コンサートなどのライブは全くないそうです。不思議な感じがします。

ベートホーフェンの交響曲全集の中でも特に第8番は高校生の時にこの曲の一番最初の演奏として聴いていたため、ベーム、ワルターなど素晴らしい録音が残っているにもかかわらず、この演奏にとどめを指します。

今年はベートホーフェン生誕250年の記念すべき年であるにもかかわらず、新型コロナのせいでお祝いのコンサートもなく、誠に寂しい。

せめて生誕120年になるハンス シュミット・イッセルシュテット指揮の英国DECCAが残した名録音でベートホーフェンを聴きます。

NZ、マールボロのソーヴィニヨン・ブランと共に。


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